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2006年2月 7日 (火)

ライブドア 怪情報+怪情報=闇

yami マイルスでっす

暗黒小説というジャンルがある。

たとえばジェームズ・エルロイやデイヴィッド・ピースなどの小説が有名だ。読み出すとやめられなくなるジャンルのひとつだ。

好きなミステリーは数あれどアガサなどの正統派?推理小説とも違うし、チャンドラーなどのハードボイルドとも違う。

何が違うのか?

世界観がダークでノアールだからか?

アンダーグラウンドに巣くう人々が登場するからか?

もちろんそれらもポイントなのだが、注目すべきは『情報の与えかた』だと考えている。

アガサとチャンドラーはジャンルこそ違えど共通して情報をマイナスしながら謎を深めてゆく作家だ。事件に関わる容疑者たちを、事件関与の可能性を打ち消すことで際立たせてゆくスタイルと言い換えてもよい。可能性が打ち消され誰もが白くなったところで謎は最高潮に達し、最後の最後で綻びのような微かな手がかりから、快刀乱麻を裁つごとく事件を一気に解決させるところにカタルシスが生じる。小説としてはスタイリッシュで大好きな手法であるがスタイリッシュゆえに現実感に乏しいともいえるスタイルである。

一方、エルロイやピースは、ひたすら情報をプラスしてゆく。嘘、無根拠、推測、そして真実。登場人物たちはひたすら情報を塗り重ね、騙し合い、そして情報の海に溺れてゆく。読み手も情報に溺れ混沌とした闇に引き込まれる。闇の中で答えなどないことに気づき、エルロイの『アメリカンタブロイド』にいわく「この国がまともだった事は一度たりともない」という現実のみを突きつけられる。そこに逆説的なカタルシスが生じる。腹の底と背筋にくる体感的な重さ。爽快感皆無BUT現実感無限大。

今回、ライブドアをめぐる諸問題に関してネットであふれる情報が妙に濃い。嘘、無根拠、推測、そして真実。情報に情報を重ね、推測が真実を覆い隠し、言葉が言葉に塗り重ねられ闇をつくりだしている。自身で判断する根拠を持たないオイラは惑うばかりである。しかし、今日もネットに潜るにちがいない。

参考

有名な「きっこのブログ」(日記はリンクさせ方がわからないのでブログを・・)

これまた有名な「二階堂.COM

新じねん「日々雑感

Here There and Everywhere「また野口さん他殺説にこんな書き込みが・・・

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